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Old Lamp の話2  マイナーズランプ-E .THOMAS & WILLIAMS の古いやつ

 

マイナーズランプ -Miners Lamp

炭鉱夫、マイナーのランプ

 

 

古いランプを紹介しよう

 

 

E .THOMAS & WILLIAMS 社製マーナーズランプ

12-IMG_1370

 

Aberdare

英国ウエールズ南部の町

鉄と石炭で栄えた町らしい

 

[caption id="attachment_276" align="alignnone" width="652"]Aberdare coal 「Aberdare coal」でググるとこんな画像がヒットする ググってみよう[/caption]

 

 

 

1930年代のモノ

 

 

TOPはSteel製

フレームやボトムはBrass-真鍮製

Steelの部分は錆びているが、錆びでボロボロというよりは使い込まれた風合いがありツルツルしている

磨かれた鉄感がいい

Brass部分は経年のダメージがさらに良い風合いを出している

 

 

10-IMG_1368

 

高さはフックを除いて約25cm

底面の円部分の直径は9cm弱

重さは約1.7kgもあってずっしり重い

重さは中型のパソコン位か、この安定感、安心感がいい

そして無骨

炭鉱夫の安全を守ってきたLampに相応しい無骨さ

 

 

ガラスのグローブはヒビが入っているが補修すればまだまだ使える

 

 

 

 

11-IMG_1379

内部にはガーゼ-鉄の網がある

この網が炭鉱での安全を守ってきた

 

 

 

13-IMG_1388

ガーゼは2重になっている

2重構造のマイナーズランプは多い

このモデルはチムニーの様な内部の網があり外側に大きな網がある

まだまだ網がしっかりしている

Type No9の記載があり、No9はこの様な構造なのだろう

 

 

 

マイナーズランプにはいくつかの系統があるらしく、

Davy

Marsaut

Mueseler

Clanny

Koehler

いろいろなワードがあるが、どれがなんなのか詳しくは解らないけど

今残っているものはMarsautタイプが多い気がする

 

 

 

1930年代といえば白熱球はもう存在し、電灯もずいぶん広まってきてただろう

この頃のマイナーズランプの役割は爆発性ガスの検知器だったはず

 

 

 

このランプはどれだけの炭鉱夫の危機を救ってきたのか?

そんなことを考えながら灯す微かな明かりがいい

 

16-IMG_1389

 

ニクロム線か何かの着火装置がついていた様だけど、ない

今はライターで点ければいい

もう、炭鉱に持ち込んでガスの検知をする必要はないけど、食卓で、キャンプでこれからの100年でも何年でも活躍させたい

 

 

17-IMG_1396

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マイナーズランプ

カンブリアンランタン

安全灯

ウルフ灯

デービーランプ

防爆ランプ

 

 

Old Lamp の話 マイナーズランプ - カンブリアンランタン

 

マイナーズランプ (Miners Lamp)

炭鉱夫、マイナーのランプ

 

1-IMG_6914

Colemanと比べてみた

 

 

昔々、英国の炭鉱で使われていた。

ウエールズ地方の呼び名にちなんで、カンブリアンランタンとも呼ばれている。

このランタンについて調べてみた。

 

 

17世紀のイギリス産業革命蒸気機関などの燃料になる石炭の炭鉱が隆盛な頃...

炭鉱では可燃ガス等による爆発事故が問題となっていた。

1813年、 Dr. William Reid Clanny,が安全ランプを考案。

1815年、英国の科学者Sir Humphrey Davyが最初の安全ランプを作ったらしい。

デービーは、ナトリウムやカリウムなどの元素を発見したことで知られている。

 

同時期に何種類かのランプが発明され、実験を通して実用化されていった。

広く広めて炭鉱での爆発事故を多く防ぐために、ランプの特許は取得しなかったらしい。

その為、ランプはドイツやソ連アメリカなどに広がっていって、日本にはドイツからランプが伝わったのか、ドイツのウルフ氏が考案した為ウルフ灯と呼ばれる。

炭鉱のマイナーズランプは、安全灯、セーフティーランプ、デービー灯、ウルフ灯とも呼ばれます。

 

 

マイナーズランプは、炭鉱で突然噴出する可燃性のガス(メタンガスなど)に引火して爆発が起きない様、炎の上部を金属のメッシュの筒(ガーゼ:gauze cylinders)で覆っている。

金属の網は熱を奪う為、外の可燃性ガスに引火しないのだそうだ。すごい発見。

 

4-IMG_1347 ウルフ灯のガーゼ from USSR

5-IMG_1346

 

 

また、ガスの発生により炎の大きさや色が変化し、ガスの発生を検知した。

マイナーズランプの晩年はこの検知器の役割が主だった。

1900年代には明かりとしては電球が実用になっているため、マイナーズランプの仄かな明かりでは足りなかったのだろう。

この仄かな、微かな明かりが、多くの炭鉱で働く人々の命を救い、また、地下深くで暗闇を照らしていたことを考えると非常に感慨深い。

 

 

ジブリ作品「天空の城ラピュタ」でパズーとシータが潜った炭鉱の地下では、全く明かりがなく、目をこらすと石の囁く声が聞こえる。

この様な暗黒の中でこのマイナーズランプが点いていたら、さぞかし明るいのかもしれない。

 

 

 

 

現在も新品で入手できるランプがあるらしい。

 

 

 

E.Thomas & Williams 社:

昔の安全灯の構造を踏襲している様です。

平芯でパラフィン系の燃料を使用するタイプなので燃料は灯油などですが、レインボーオイルがおすすめ。

これ

 

 

 

The Protector Lamp & Lighting Company :

GR6Sというタイプが英国のミュージアムで売っているみたい。

丸芯で航空燃料、白ガス、ラーターオイル等を燃料とするタイプ。

(写真なし、ググってね)

 

 

REPLICA MINERS LAMP LANTERN:

廉価版のマイナーズランプ。安全機構が無いため炭鉱では使えないそうです。(^^;)

それはそうかもしれないけど、炭鉱に行かない人はこちらでも十分。いい雰囲気がある。

素材はずっしりしたブラスなどで作られ、重厚感がある。

 

 

 

マイナーズランプの素材は様々だけど、Brassのみか、Steel & Brassが多い。

やはり、Brass、真鍮のギアはピカピカの新品よりも経年でくすんだ感じがいい。

もちろんピカピカのBrass を時間をかけて育てるのもいい。

 

 

 

次からは古いマイナーズランプを紹介していこうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

マイナーズランプ

カンブリアンランタン

安全灯

ウルフ灯

デービーランプ

防爆ランプ